妊娠・出産

無痛分娩のメリットとデメリット。本当に安全?痛くない?赤ちゃんへの影響は?

はな
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こんにちは。当サイト管理人のはなです。最近徐々に増えてきている無痛分娩。はなも第二子では無痛分娩を選択しました。今回は、無痛分娩のメリットとデメリットについてお話ししますね。

無痛分娩ってどんな分娩?

無痛分娩とは、麻酔薬の力を借りて陣痛の痛みを和らげる分娩方法
のことをいいます。
メジャーなのは硬膜外麻酔を用いる、硬膜外無痛分娩。

この方法は、脊髄を包む硬膜という
膜の外側に細い柔らかいチューブを挿入し、
お産の進行に合わせて持続的、あるいは断続的に
局所麻酔薬を入れていき、
子宮や産道に通じる神経をブロックして痛みを取る方法です。

日本でも、多くの施設で、
通常の手術の際の全身麻酔との併用、術後痒痛の軽減など、
痛みを取る方法として幅広く使用されています。

無痛分娩は本当に安全なの?

無痛分娩には麻薬を使用しますが、
赤ちゃんに対する麻酔薬の直接的な影響はほとんどありません

ただし、母親への考えられる副作用として、
血圧低下、呼吸困難、頭痛、吐き気などがあります。
血圧の低下は、20%程度の母親に一時的に起こりますが、
この一過性の母体低血圧により、
一時的な胎盤への血流の減少が起こることがあります。

ですので、私の分娩した産院では、
麻酔後は自動血圧計で30分間計測し、
なるべく仰向けでなく、横向きで過ごすように指導されました。

重篤は副作用で可能性のあるものとしては、
硬膜下血腫(約1万分の1)、神経障害(異常感覚)(1万分の5〜42.3)
などが挙げられます。
この可能性を、安全でないと考えるかどうかは、ご本人次第だと思います。

私は、この可能性も知った上で、
以下のメリットとデメリットを考慮し、
無痛分娩を決めました。

無痛分娩のメリット

無痛分娩の一番のメリットは、やはり痛みがないことですが、
そこから派生して他にも多くのメリットがあります。

①母親の緊張を取り去る為、産道の緊張も軽減し、赤ちゃんが楽に産まれることができる
②子宮の筋肉が柔らかくなる為、赤ちゃんに十分は酸素を供給することができ、生まれてくる赤ちゃんの酸欠を未然に防ぐことができる
③母親の、痛みからくる血圧上昇を防げる。特に、妊娠高血圧症候群の方には最適

上記のことから、
母体はもちろん、赤ちゃんの負担も少ない出産法ですので、
産道が硬く伸びにくいなど、難産になる可能性の高い方や、
羊水が少ない方にも良い方法と言えます。

また、痛みの軽減により母体の疲労度が少ないことから、
早く回復したい母親にも選ばれています。
上の子がまだ小さくて世話をしないといけないから、早く回復したい…など。

実は、私が無痛分娩を選んだ一番の理由はこれでした。
上の姉が3歳で母親べったりの為、
相手をしないといけないだろうから、できる限り早く回復したいなと。

実際、木曜日の出産で、土日は娘が長時間遊びに来ました。
早く回復できていてよかったと心から思いました。
私の場合は翌日には普通に歩けましたので。
本当に、疲労感が少なかったです。

(私の体験については、細かくレポートしていますので、良かったら参考にしてくださいね。
お産2時間前の子宮口8センチレベルで、お昼ご飯を完食する様子などが詳しく書いています。


頑張らなくても、リラックスして赤ちゃんを楽にしてあげられる無痛分娩は、
やはり魅力的だなと思います。

無痛分娩のデメリット

無痛分娩は、麻酔を使用する分、もちろんデメリットも少しはあります。
上記の安全性のところで記述したものがほとんどですが、
改めて、以下、ご紹介します。

①麻酔の効果が現れるまで、20分程度の時間がかかる。

計画分娩を実施する場合は、
全く痛みを感じないこともあるのかもしれませんが、
計画分娩でない場合は、陣痛が始まってから、
病院に赴き、麻酔の準備を行い、麻酔実施、
そこから20分程度となりますので
陣痛の進行が早い場合や、
病院に行くのが遅くなった場合には、
痛みを十分に経験することになります。

私の場合は、痛みを認識した時には
すでに陣痛間隔が6分を切っていたので、
病院へ行かなくてはと思い、準備し、到着した時には、
痛みはマックスの7割程度でした。
(胎児の心拍などを確認する機会で、子宮の収縮具合が数値で分かります。
それが70超え。
また、一人目の経験からも、そのくらいの痛み。)

私は一度普通分娩を経験していますので、
「あぁ、このレベルの痛みで終わってよかった」
と、心から思いました。
ですが、初めての方でしたら、
「こんな痛みを経験するなら無痛の意味ない!」
という感想を抱いたかもしれません。

ただ、これは進行が速い人の話です。
私は一人目も早かった上に経産婦でしたので
余計速くて陣痛も進んでいただけで、
普通の初産の方なら、
陣痛の進行がゆっくりの間に麻酔が実施できますので、
心配ないと思います。

②分娩までの時間が長引くことがある。

痛みが無くなる為、陣痛の進行が遅くなることがあるそうです。
また、麻酔が効きすぎることで、
歩行が出来なくなったり、最後のいきみに力が入らず、
吸引分娩をしなくてはならないことがあります。

実際に、私の周りでも、下半身に全く力が入らなくなり、
最後吸引分娩になった人がいました。
私も、医師から
「もう少し頑張って、難しかったら吸引する?」
と聞かれました。
嫌だったので、必死でいきんだ結果、無事に自力でうめましたが。

吸引で生まれるのは普通分娩でもよくある話ですし、
それをどの程度リスクだと感じるかは、
その方次第だと思います。

③副作用として、母体の血圧低下、それに伴う吐き気や嘔吐が起こることがある。
また、かゆみが起こることがよくある。

神経にも麻酔の影響が及ぶ為、血管の緊張が取れて、血圧が低下します。
これが上記のメリット③でもあるのですが、
程度がひどいと、
母親の各臓器への血液量が低下するだけでなく
赤ちゃんへの血流も悪化します。

なので、私の出産した病院では、
分娩経過中も頻繁に血圧測定を行っていました。
血圧の低下が酷くなる前に、血圧を上昇させる薬を投与する為
とのことです。

一過性の血圧の変化が起こると、
吐き気や嘔吐が起こる場合もあります。
しかし、分娩後長く続くことはなく、
また、数回吐くと楽になることが多いようです。

かゆみについては、数十分から1時間程度で治ることが多く、
ほとんどが治療を必要としないものです。

④脊髄の膿腫や血腫が1万分の1の確率で起こる危険性がある。
上述の通りです。

産後は何か自然分娩と違う?

上述したように、痛みを経験する時間が短い分、
体力が温存でき、回復が早いと言われています。
また、会陰切開をしていても痛みが軽いです。

後陣痛については、無痛分娩の方が強いという噂を聞いたことがある方も
いらっしゃるかもしれませんが、そのような事実はないそうです。
ただし、陣痛を経験していない分、
強く痛みを感じることはあるかもしれないとのこと。

今回の記事の内容は、
私が無痛分娩を実施した病院にて、事前に説明をされたものです。
病院によって、多少説明は異なるかもしれませんが、麻酔投与を行う以上、
必ず詳しく説明をしてくださるはずです。
私は、詳しい説明を受けた後、同意書にサインをしました。

無痛分娩の実施方法は、病院によっても異なります。
検討している方は、必ず、実施する病院でしっかり説明を聞いてくださいね。
そして、しっかりした説明を、嫌がらずに丁寧にしてくれる病院を選ぶのが良いと思います。

最後になりますが、無痛分娩は、逃げではありません
母親なら、それくらい乗り越えなくちゃ、なんて世間の声を気にして、
妊娠を躊躇している方や、
本当は無痛分娩にしたいのに、我慢しようとしている人がいるなら、
そんな考えはしないでほしいと思います。

無痛分娩は、赤ちゃんにとってもメリットが沢山あります。
お母さんがリラックスしていたら、赤ちゃんを応援することに集中することも出来ますよね。
自分が辛くない分、いっぱい深呼吸して、リラックスして、赤ちゃんを助けてあげたら良いです。
赤ちゃんとの共同作業であることには、何ら変わりありません。

苦しんでも、苦しまなくても、産んだら愛しくて可愛くて食べちゃいたい位の存在
であることに変わりはありません。
痛くなくても、痛くても、変わらず、唯一無二の母親

全てのお母さんが、自分の選択に自陣を持って、、素敵な思い出に残る出産を出来ることを祈っています。